「ママ、なんで点が入ったのに喜んじゃダメなの?」子供に聞かれて困らないVAR(ビデオ判定)の超基本

【PR】本ページはアフィリエイト広告による収益を得ています。
【PR】本ページはアフィリエイト広告による収益を得ています。

「やったー!ゴール!!!」

家族みんなでハイタッチをして喜んだ直後、テレビの解説者が一言。
「あっと、これはVARのチェックが入りますね…」

そして数分後、主審が両手で四角いマークを描き、まさかのノーゴール判定。

「え、なんで?今の何だったの?」
「ママ、なんで点が入ったのに喜んじゃダメなの?」

お子さんにこう聞かれて、うまく答えられずにモヤモヤした経験はありませんか?

現代サッカーにおいて、切っても切り離せないのが「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」です。
この記事では、「そもそもVARって何をしてるの?」「どういう時に試合が止まるの?」という疑問を、専門用語を使わずに解説します。

これを知っておくだけで、中断している間の「待ち時間」も、ドキドキするエンターテイメントに変わりますよ!

そもそも「VAR」って何をする人たち?

VAR(ブイ・エー・アール)とは、一言でいうと「別室でモニターを見ている審判団(第2の目)」のことです。

サッカーのコート(ピッチ)には、主審1人と副審2人がいますが、人間の目だけで全てを完璧にジャッジするのは不可能です。
そこで、別の部屋にいる審判が、いろんな角度のカメラ映像を見ながら「今の、ちょっと怪しいから確認して!」と、無線で主審に助言をするのです。

⚠️ ここが最大の勘違いポイント!

VARはあくまで「アシスタント(助言役)」です。
最終決定権は、常にフィールドにいる「主審」にあります。
「機械が勝手に判定を変えている」のではなく、「主審が映像を見て、自分で判定を変えている」のが正解です。

いつ発動するの?VARが介入する「4つの重大シーン」

「なんで今のファウルはビデオを見ないの!?」とテレビの前で叫びたくなること、ありますよね。

実は、VARはすべてのプレーに口出しできるわけではありません。
「試合結果を左右するような、以下の4つの重大なシーン」だけと決められています。

  • 得点かどうか
    (ゴールの直前に手を使っていなかったか? オフサイドじゃなかったか?)
  • PK(ペナルティキック)かどうか
    (エリア内で足をかけたか? わざと転んでいないか?)
  • 一発退場(レッドカード)かどうか
    (危険すぎるタックルや、乱暴な行為があったか?)
  • 人違い
    (警告や退場を出す選手を間違えていないか?)

これ以外の「普通のファウル」や「コーナーキックかゴールキックか」といった判定には、たとえ間違っていたとしてもVARは介入しません。
全てをチェックしていると、試合が止まりすぎて終わらなくなってしまうからです。

テレビでよく見るアレは何?判定の流れを3ステップで解説

試合が止まっている時、審判が何をしているかを知ると、状況が読み取れるようになります。

STEP 1:チェック(交信中)

【合図】主審が片手で耳(イヤホン)を押さえる

「ん?ちょっと待って」という顔をしている時です。
別室のVARから「今のがゴールか怪しいから、映像を確認してるよ。まだ試合を再開させないでね」と連絡を受けています。

この段階では、まだ映像を見るかどうか決まっていません。「問題なし」となれば、すぐに試合再開です。

STEP 2:オンフィールド・レビュー(モニター確認)

【合図】主審が両手で四角を描き、モニターへ走る

「やっぱり怪しいから、自分の目で確かめるわ!」という合図です。
主審はピッチ脇にあるモニターへ走り、スロー映像や別角度の映像を確認します。

この時間が一番長く、ドキドキする瞬間です。
(テレビ観戦なら、この隙にトイレに行ったり飲み物を取ってくるチャンスです!)

STEP 3:ファイナル・デシジョン(最終決定)

【合図】もう一度、両手で四角を描く

確認を終えた主審がピッチに戻り、四角いジェスチャーをした後、最終的な判定を下します。
「ゴール取り消し」や「PK獲得」など、ここで初めて結果が確定します。

子供への説明に使える!「VARあるある」と魔法の言葉

お子さんがテレビを見ていて、VARの判定待ちにイライラしてしまうこともありますよね。
そんな時に使える「声かけ」をご紹介します。

シーン①:ゴールしたのに、なかなか確定しない時

🗣 声かけの例
「今はね、審判さんが間違えないように『ビデオでカンニング』してるんだよ。正しいジャッジをするための正義の時間なんだよ。」

シーン②:ミリ単位のオフサイドでゴールが消された時

🗣 声かけの例
「昔は審判の目だけだったけど、今は機械が線を引くから、足の指1本でも出てたらダメなんだって。厳しいけど、これが今の世界基準のルールなんだね。」

まとめ:少年サッカーにVARはあるの?

最後に、よくある質問です。

「うちの子の試合(少年サッカー)にもVARはあるの?」

答えは「ありません」
VARは膨大な費用とカメラ機材、そして専門の審判員が必要なため、現在はJ1リーグや国際大会など、トップレベルの試合でしか導入されていません。

少年サッカーでは、お父さんコーチや審判の方々の「目」が全てです。
テレビを見て「今のVARでしょ!」と言いたくなる場面があるかもしれませんが、そこは「審判をリスペクトする」というサッカーの大切な精神を、親御さんがまず見せてあげてくださいね。

VARの仕組みを知れば、「なんで止まってるの?」というイライラが、「どっちの判定になるかな?」というワクワクに変わります。
ぜひ次の試合からは、主審のジェスチャーにも注目して観戦してみてください!

error: Content is protected !!