しかし、2024年からは「ACLエリート」と「ACL2」という新しい大会方式がスタートしました。
「エリート? ACL2? どう違うの?」と戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ACLエリートとACL2の違いを初心者でもわかるように整理し、さらに日本のクラブチームにとってどんな意味があるのかも解説します。
ACLとは何か?
ACL(AFCチャンピオンズリーグ)は、アジアサッカー連盟(AFC)が主催するクラブチームの国際大会です。
ヨーロッパで言えば「UEFAチャンピオンズリーグ」にあたる大会で、各国リーグの上位クラブが出場し、アジアNo.1クラブを決めます。
大会改革の背景
AFCは、アジアサッカーのレベルアップや市場価値を高めるため、2024-25シーズンから大会フォーマットを大きく変更しました。
それが「ACLエリート(AFC Champions League Elite)」と「ACL2(AFC Champions League 2)」の創設です。
ACLエリートとは?
ACLエリートは、アジア最高峰のクラブ大会です。出場できるのは各国リーグのトップクラブのみで、強豪同士が激突する「アジア版スーパーチャンピオンズリーグ」とも呼ばれています。
巨額の賞金とFIFAクラブワールドカップ(CWC)出場権がかかっており、まさにアジアのクラブサッカーにおける頂点の大会です。
ACL2とは?
一方、ACL2はACLエリートの下位カテゴリーにあたる大会です。
各国リーグの上位チームではあるものの、ACLエリートに届かなかったクラブが出場します。
位置づけとしては「欧州のヨーロッパリーグ」に近く、ACLエリートの次に大きな大会と考えるとイメージしやすいでしょう。
ACLエリートとACL2の違いを比較
ここからは、ACLエリートとACL2をさまざまな角度から比較していきます。
初めて知る方も表を見ればすぐ理解できます。
比較項目 | ACLエリート | ACL2 |
---|---|---|
位置づけ | アジア最高峰の大会 | 第2カテゴリー(欧州ELに相当) |
出場クラブ数 | 24クラブ | 32クラブ |
出場条件 | 各国リーグ上位、実績ある強豪 | 各国リーグの上位〜中堅クラブ |
賞金 | 優勝:約17億円規模 | 優勝:約3〜5億円規模(見込み) |
大会方式 | グループステージ+決勝T 決勝はホーム&アウェイ |
グループステージ+決勝T 方式はACLエリートと類似 |
FIFAクラブW杯出場権 | 優勝クラブに与えられる | なし |
注目度 | アジア中・世界的に高い | アジア内で一定の注目 |
ACLエリートとACL2の「賞金」の違い
ACLエリートはアジア最高の舞台だけあり、賞金額が桁違いです。優勝クラブには約1,200万ドル(約17億円)もの賞金が授与されます。
一方、ACL2は賞金規模が小さく、優勝クラブでも数億円程度に留まります。
それでも国内リーグやカップ戦に比べれば大きな金額で、クラブ経営に大きく貢献します。
ACLエリートとACL2の「出場条件」の違い
ACLエリートは各国リーグの上位チームが出場します。たとえばJリーグでは、優勝クラブや上位数クラブが対象となります。
ACL2には、ACLエリートの出場権を逃したクラブが回ります。つまり「強豪には届かないが実力のあるチーム」が集まる大会です。
これにより、アジア各国の中堅クラブにも国際大会で経験を積むチャンスが広がりました。
ACLエリートとACL2の「注目度」の違い
世界的な注目度はACLエリートに集中します。クラブW杯への出場権も絡むため、国際メディアも大きく取り上げます。
ACL2は注目度で劣りますが、その分、若手選手や新興クラブが台頭する場になりやすく、サッカーファンにとっては「新しい発見」がある大会です。
まとめ
ACLエリートとACL2は、アジアのクラブ大会において明確な階層構造を作ることで、それぞれのクラブに合った戦いの場を提供しています。
– ACLエリート:アジア最強クラブを決める舞台
– ACL2:中堅クラブが国際経験を積める大会
という役割分担です。
初心者の方はまず「ACLエリート=トップ」「ACL2=その次」と理解すればOKです。
そして、日本のクラブがどちらの大会に挑むのかを知ると、観戦がより楽しくなります。